労務ハック

労務管理 × 社労士試験対策

罰則 横断比較

各法律の主要な罰則規定を横断整理。懲役・罰金・過料の区別と金額が試験での頻出ポイント。

試験では「懲役か罰金か」「何ヶ月か・何万円か」の数字が問われます。特に秘密漏洩(1年・100万円)偽りの陳述(6ヶ月・50万円)の対比が頻出です。

労働基準法の罰則 e-Gov↗

条文 違反行為 罰則
第117条 強制労働の禁止違反 1年以上10年以下の懲役または20万円以上300万円以下の罰金(最重)
第118条 中間搾取の禁止違反 1年以下の懲役または50万円以下の罰金
第119条 労働時間・休憩・休日・年少者規定等の主要違反 6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金
第120条 賃金台帳・労働者名簿の記録義務違反、報告義務違反等 30万円以下の罰金
第121条 両罰規定 事業主も罰則の対象(行為者+使用者)

労働安全衛生法の罰則

違反行為 罰則
危険防止措置・健康障害防止措置違反 6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金
報告・書類提出義務違反・虚偽報告 50万円以下の罰金
秘密漏洩(産業医・衛生委員会委員等) 6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金

健康保険法・国民年金法・厚生年金保険法の罰則 頻出

科目 違反行為 罰則
健康保険法 偽りの陳述・不正受給・報告義務違反 6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金
秘密漏洩(役員・職員) 1年以下の懲役または100万円以下の罰金(重い)
国民年金法 偽りの陳述・不正受給・報告義務違反 6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金
秘密漏洩(役員・職員) 1年以下の懲役または100万円以下の罰金(重い)
厚生年金保険法 偽りの陳述・不正受給・報告義務違反 6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金
秘密漏洩(役員・職員) 1年以下の懲役または100万円以下の罰金(重い)

雇用保険法・労働保険徴収法の罰則

科目 違反行為 罰則
雇用保険法 偽りの申告・不正受給 3年以下の懲役または100万円以下の罰金(または両方)
報告・立入検査拒否・虚偽報告 6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金
労働保険
徴収法
申告・報告義務違反、虚偽申告・立入検査拒否 6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金

試験対策ポイント・横断暗記

秘密漏洩は重い → 1年・100万円
健保・国年・厚年いずれも役員・職員の秘密漏洩は1年以下の懲役または100万円以下の罰金
偽りの陳述・報告違反 → 6ヶ月・50万円(健保・厚年)または6ヶ月・30万円(国年)
健保・厚年:50万円 / 国年・労基(119条)・雇保(報告違反):30万円。金額の違いに注意
雇保の不正受給は重い → 3年・100万円
雇用保険の不正受給(第83条)は3年以下の懲役または100万円以下の罰金。他の社会保険法より重い
労基の強制労働は最重 → 1〜10年・20万〜300万円
強制労働の禁止(第5条)違反は労基法で最も重い刑事罰。懲役の上限が10年

労働法令の罰則について知っておきたいあなたへ

会社・事業主が労働関係法令に違反した場合、刑事罰(懲役・罰金)や行政罰(過料)が科せられることがあります。 自社の法令遵守状況を確認しましょう。

✅ 法定労働時間の超過・割増賃金の未払いは罰則(6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金)の対象です

36協定なしの時間外労働・法定休日労働、割増賃金の未払いは労基法第119条違反として 6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金の対象になります。 また事業主(法人)も同様の責任を負う「両罰規定」があります(第121条)。 労働時間管理と割増賃金計算の適正化を進めてください。

✅ 社会保険の不正受給には加算金(最大2〜3倍返還)と刑事罰があります

健康保険・国民年金・厚生年金の不正受給は 6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金(雇用保険は3年以下の懲役または100万円以下の罰金)。 加えて不正受給額の返還と最大2倍の加算金も請求されます。 受給資格に疑問がある場合は、受給前に保険者に確認することをお勧めします。

✅ 強制労働は最も重い罰則(1〜10年の懲役または20〜300万円の罰金)が適用されます

暴行・脅迫・監禁などによる強制労働は労基法第117条で最も重い罰則が定められています。 「労働者が自分から望んでいる」という主張は認められません。 使用者は常に労働者が自由意思で働ける環境を確保する責任があります。