消滅時効 横断比較
全科目の消滅時効期間を横断整理。「2年か5年か」の混同が試験での失点原因になりやすい。
消滅時効は賃金請求権・保険料徴収権・給付請求権の3種類を科目ごとに区別して覚えることが重要です。
特に「健保=全部2年」「国年・厚年=給付は5年」の対比が試験頻出です。
特に「健保=全部2年」「国年・厚年=給付は5年」の対比が試験頻出です。
科目横断 消滅時効 一覧 頻出
| 科目・法律 | 権利・対象 | 時効期間 | 起算日・根拠 |
|---|---|---|---|
| 労働基準法 | 賃金請求権(退職手当を除く) | 5年 (当分の間3年) |
賃金支払日の翌日(第115条) |
| 退職手当の請求権 | 5年 | 退職日の翌日(第115条) | |
| 災害補償・年次有給休暇・その他 | 2年 | 各権利発生日の翌日(第115条) | |
| 労働者災害 補償保険法 |
療養補償・休業補償・介護補償・葬祭料 | 2年 | 支払事由発生日の翌日(第42条) |
| 障害補償・遺族補償年金・傷病補償年金 | 5年 | 支払事由発生日の翌日(第42条) | |
| 雇用保険法 | 未支給の失業等給付の請求権 | 2年 | 支払事由発生日の翌日(第74条) |
| 不正受給による返還命令・納付命令 | 2年 (刑事訴訟は別途) |
不正受給日の翌日 | |
| 健康保険法 | 保険料・延滞金・徴収金の徴収権 | 2年 | 納付期日の翌日(第193条) |
| 保険給付の請求権(療養費・傷病手当金等) | 2年 | 支払事由発生日の翌日(第193条) | |
| 国民年金法 | 保険料の徴収権 | 2年 | 保険料の納期日の翌日(第102条) |
| 年金給付の受給権(老齢・障害・遺族基礎年金等) | 5年 | 支払事由発生日の翌日(第102条) | |
| 厚生年金保険法 | 保険料・延滞金の徴収権 | 2年 | 保険料の納期日の翌日(第92条) |
| 年金給付の受給権(老齢・障害・遺族厚生年金等) | 5年 | 支払事由発生日の翌日(第92条) | |
| 労働保険 徴収法 |
保険料・拠出金・追徴金・延滞金の徴収権 | 2年 | 納付期日の翌日(第41条) |
混同注意ポイント 頻出
健保は「全部2年」・国年・厚年の給付は「5年」
健康保険法:保険料も給付も すべて2年
国民年金・厚生年金:保険料は2年、給付は5年
国民年金・厚生年金:保険料は2年、給付は5年
労災は「2年と5年の混在」
2年:療養・休業・介護・葬祭料
5年:障害補償・遺族補償年金・傷病補償年金(年金形式のものは5年)
5年:障害補償・遺族補償年金・傷病補償年金(年金形式のものは5年)
労基賃金は「5年(当分の間3年)」
2020年民法改正に伴い5年に延長。ただし当分の間は3年(附則第143条)。退職手当は5年。年次有給休暇・災害補償は2年のまま。
横断まとめ(暗記用)
| 給付が5年の法律 | 国民年金・厚生年金・労災(年金給付) |
| 給付が2年の法律 | 健康保険・雇用保険・労災(一時給付) |
| 保険料はどの法律も | 2年(労基の賃金は別途3〜5年) |
試験対策ポイント
- 第三者行為災害:業務上・通勤上の災害が第三者(加害者)の行為によって生じた場合の給付調整
- 交通事故労災:業務中・通勤中の交通事故は労災保険が適用される。自賠責との調整が必要
- 求償と控除:第三者から損害賠償を受けた場合は労災給付との重複を避けるため調整が行われる
- 通勤途中の交通事故:労災保険(通勤災害)と自賠責保険(第三者行為)の両方が関係する
- 示談の注意:加害者と示談前に労働基準監督署に相談が必要。示談で権利を失う場合がある
業務中・通勤中の交通事故に遭ったあなたへ
第三者行為災害(交通事故等)での労災保険と損害賠償の関係を確認しましょう。
✅ 労災保険と自賠責・加害者からの損害賠償は重複して受け取れません
業務中・通勤中の交通事故では、労災保険からの給付と加害者(自賠責・任意保険)からの 損害賠償が重複する場合、調整が行われます(支給調整)。 ただし慰謝料等は労災保険の対象外のため、損害賠償として別途受け取ることができます。
✅ 加害者との示談成立前に必ず労働基準監督署に相談してください
加害者(または保険会社)と示談を締結すると、労災保険の給付が一部制限される場合があります。 特に後遺障害の程度が確定する前に示談すると不利益が大きくなります。 示談前に必ず労働基準監督署や弁護士に相談することをお勧めします。
✅ 第三者行為災害の届出は労働基準監督署へ速やかに提出してください
業務中・通勤中に第三者(加害者)の行為によって災害が発生した場合は、 「第三者行為災害届」を労働基準監督署に提出する必要があります(療養補償給付申請と同時に)。 届出をしておくことで、国(労働基準監督署)が加害者に対して費用の求償を行います。