女性活躍推進法 改正
2026年4月施行改正の概要
根拠法令:女性の職業生活における活躍の推進に関する法律e-Gov↗
女性活躍推進法(2016年施行)は、事業主に対して女性活躍に関する情報公表や一般事業主行動計画の策定を義務付ける法律。 2022年改正で301人以上企業への男女間賃金差異公表が義務化されたが、2026年4月改正で101〜300人企業にも拡大。
改正前後の企業規模別義務
| 企業規模(常時雇用労働者数) | 改正前(〜2026年3月) | 改正後(2026年4月〜) |
|---|---|---|
| 301人以上 | 行動計画策定・届出・公表義務 男女賃金差異・女性管理職比率の公表義務 |
同左(変更なし) |
| 101〜300人 | 行動計画策定・届出・公表義務 男女賃金差異・女性管理職比率の公表は任意 |
男女賃金差異・女性管理職比率の公表が義務化 |
| 100人以下 | 行動計画策定は努力義務 | 同左(変更なし) |
公表が義務化される情報
① 男女間賃金差異(全企業区分で公表義務)
- 計算対象:正規・非正規・管理職を含む全労働者の平均賃金
- 男性の賃金を100とした場合の女性の賃金の割合(%)
- 「正規労働者」「非正規労働者」「全労働者」の3区分で公表
- 公表先:厚生労働省「女性の活躍推進企業データベース」への掲載
② 女性管理職比率
- 「管理職」の定義:課長相当職以上が目安(各社の職制による)
- 計算式:女性管理職数 ÷ 管理職総数 × 100(%)
- 直近事業年度末時点の数値を公表
一般事業主行動計画との関係
一般事業主行動計画 策定・届出義務の区分
| 企業規模 | 策定 | 届出 | 公表 |
|---|---|---|---|
| 301人以上 | 義務 | 義務 | 義務 |
| 101〜300人 | 義務 | 義務 | 義務 |
| 100人以下 | 努力義務 | 努力義務 | 努力義務 |
※ 行動計画の策定・届出義務は101人以上企業に既に課されている(変更なし)
えるぼし認定(女性活躍推進法に基づく認定制度)
- 認定段階:1〜3段階(基準達成数によって段階が上がる)
- 最高位「プラチナえるぼし」:女性活躍推進の取組が特に優れた企業
- 認定企業は公共調達で加点評価・採用活動での差別化に活用可能
- 101〜300人企業も行動計画策定・届出が要件のため認定申請が可能
人的資本情報開示との連動
上場企業では有価証券報告書への人的資本開示(2023年3月期〜)と連動し、 女性管理職比率・男女賃金格差は投資家への開示義務情報となっている。 女性活躍推進法の公表義務と有報開示が二重に課される形となり、 HR担当者・社労士がデータ収集・整備を担う重要性が増している。
試験頻出チェックポイント
- 男女賃金差異の公表義務:2026年4月から101人以上(改正前は301人以上)
- 一般事業主行動計画の策定・届出義務:101人以上(2022年4月〜・変更なし)
- 女性管理職比率の目標設定は行動計画の必須記載事項
- 違反した場合:厚生労働大臣による勧告 → 従わない場合は企業名公表
- えるぼし認定の申請には行動計画の策定・届出が必要(101人以上なら申請可能)
職場でのキャリアに悩む女性のあなたへ
女性活躍推進法に基づく会社への権利と、自分を守る制度を確認しましょう。
✅ 会社の男女賃金差異の情報を確認することができます
2022年7月以降、常時301人超の企業は男女の賃金差異を公表する義務があります。 厚生労働省の「女性の活躍推進企業データベース」等で確認することができます。 就職・転職の際に男女格差の少ない会社を選ぶための重要な指標になります。
✅ 育休取得・産休後の不当な扱いはマタハラとして禁止されています
妊娠・出産・育休取得を理由とした解雇・降格・減給・不利益な配転等は 男女雇用機会均等法・育児介護休業法により禁止されています(マタニティハラスメント)。 被害を受けた場合は都道府県労働局の雇用環境・均等部に相談してください。
✅ 会社に行動計画の内容と自分のキャリア開発について相談できます
女性活躍推進法の対象企業は行動計画を策定・公表しています。 その内容(管理職比率の目標・研修機会の確保等)を確認し、 自分のキャリア開発に関する相談を人事部門や上司に申し出ることで会社の支援を引き出すことができます。
根拠法令
301人以上の企業に女性活躍推進計画(行動計画)の策定・公表義務を規定。2022年改正で男女賃金格差の公表義務も追加(101人以上)。