概要
厚生年金 遺族の範囲・内縁関係・未支給年金 解説
遺族厚生年金の受給対象範囲は、死亡した被保険者等に生計を維持されていた配偶者・子・父母・孫・祖父母の順に優先されます。前順位者がいる場合、後順位者は受給権を持ちません。配偶者の受給権は再婚・直系血族・直系姻族以外との養子縁組で消滅します。転給(受給権者の変更)は遺族厚生年金にはありません。
遺族厚生年金の受給権者の範囲と優先順位、内縁関係の配偶者の取扱い、未支給年金の請求権者は試験頻出の重要テーマです。
内縁関係も認められる
子は18歳年度末まで
未支給年金は5年時効
計算ツール
遺族の範囲と優先順位(厚年法第59条)e-Gov↗
| 順位 | 遺族の範囲 | 要件 |
|---|---|---|
| 1位 | 配偶者・子 | 配偶者(内縁含む)、子(18歳到達年度末まで、障害1・2級は20歳未満) |
| 2位 | 父母 | 死亡当時に生計維持関係があること・55歳以上 |
| 3位 | 孫 | 子と同じ要件(18歳到達年度末まで等) |
| 4位 | 祖父母 | 父母と同じ要件(55歳以上) |
重要:父母・祖父母は55歳以上が要件(支給開始は60歳から)。夫も同様。
内縁関係の配偶者(厚年法第59条)e-Gov↗
| 内縁配偶者の取扱い | 法律婚の届出はないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者(内縁)も配偶者として認められる |
| 重婚的内縁 | 法律上の婚姻関係が形骸化している場合は内縁配偶者を優先するケースもある(行政解釈・判例) |
未支給年金(厚年法第37条)e-Gov↗
| 未支給年金とは | 受給権者が死亡した際に、まだ支給されていない年金(受給権者に支払われるべきだったもの) |
| 請求できる遺族の範囲 | 配偶者・子・父母・孫・祖父母・兄弟姉妹(死亡者と生計同一者)— 内縁配偶者も含む |
| 遺族厚生年金との違い | 未支給年金は相続財産ではなく、固有の権利として請求する(相続放棄しても請求可) |
試験対策
試験対策ポイント
- 遺族の順位:配偶者・子 → 父母 → 孫 → 祖父母(子・孫は同順位ではない点に注意)
- 父母・祖父母・夫は55歳以上が要件(支給開始は60歳から)
- 内縁配偶者は遺族厚生年金の受給対象になる
- 未支給年金は相続財産ではない(相続放棄しても請求可)
- 未支給年金の請求範囲:配偶者・子・父母・孫・祖父母・兄弟姉妹(遺族年金より広い)
根拠法令:厚生年金保険法第59条(遺族の範囲)・第37条(未支給年金)
当事者視点
遺族厚生年金の受給を考えているあなたへ
厚生年金加入者が亡くなった場合、遺族には遺族厚生年金が支給されます。受給できる遺族の範囲や手続きについて確認しましょう。
✅ 内縁(事実婚)のパートナーも遺族年金を受け取れます
法律上の婚姻届がなくても、事実上婚姻関係と同様の事情にある者(内縁配偶者)も遺族厚生年金の受給権者として認められます(厚年法第59条)。受給のためには生計維持関係があったことを証明する必要があります。年金事務所に相談し、必要書類を揃えて申請しましょう。
✅ 未支給年金は相続放棄をしても請求できます
亡くなった方がまだ受け取っていなかった年金(未支給年金)は相続財産ではなく、遺族固有の権利として請求できます(厚年法第37条)。相続を放棄した場合でも未支給年金の請求は可能です。請求できる遺族の範囲は配偶者・子・父母・孫・祖父母・兄弟姉妹で、生計を同じくしていた方が対象です。
✅ 父母・祖父母が遺族厚生年金を受け取れる場合があります
子のいない被保険者が亡くなった場合、配偶者がいない場合は父母(55歳以上)が遺族厚生年金を受け取れることがあります(支給開始は60歳から)。孫・祖父母も一定要件のもと対象となります。受給順位は①配偶者・子 →②父母 →③孫 →④祖父母の順です。年金事務所に相談し、受給資格の確認を行いましょう。
法令
根拠法令
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