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マクロ経済スライド 解説・計算

国民年金法第27条の3・厚生年金保険法第43条の2 / 少子高齢化に対応した年金水準の自動調整

賃金・物価で上昇幅を抑制 調整率は毎年設定 積立金が枯渇するまで継続

マクロ経済スライドとは

少子高齢化が進む中で年金財政を維持するため、年金給付水準を自動的に調整する仕組みです。 賃金・物価上昇率から「スライド調整率」を差し引くことで、給付額の伸びを抑制します。 平成16年(2004年)年金改正で導入され、2015年度に初めて発動しました。

調整率の計算

スライド調整率の構成

スライド調整率 = ①被保険者数の変動率(マイナス)+ ②平均余命の伸び率(−0.3%固定)

改定後の年金額 = 改定前の年金額 × (賃金・物価変動率 − スライド調整率)
年度賃金変動率スライド調整率改定率
2024年度+3.1%−0.4%+2.7%(老齢基礎年金)
2023年度+3.2%−0.6%+2.5%(初めてキャリーオーバー分も発動)
2015年度+2.3%−0.9%+1.4%(初発動)

改定額の概算計算

賃金・物価変動率からスライド調整率を差し引いた最終改定率を入力

試験対策ポイント

① 発動条件:賃金・物価が上昇している年度のみ

デフレ(賃金・物価がマイナス)の年度はマクロ経済スライドは停止。名目額は下がらない(名目下限保障)。

② キャリーオーバー(2016年度〜)

調整しきれなかった分を翌年度以降に繰り越しできる制度。インフレ局面で繰り越し分をまとめて調整。

③ 調整率の構成要素

①公的年金全体の被保険者数の減少率 + ②平均余命の伸び率(毎年−0.3%固定
「0.3%」の数字は試験頻出。

年金額のマクロ経済スライドが気になるあなたへ

「年金額が増えているのに実感がない」という声をよく聞きます。マクロ経済スライドの仕組みを理解して、将来の年金計画に役立てましょう。

✅ 年金は物価・賃金が上がっても調整されて伸びが抑えられます

マクロ経済スライドは、物価や賃金が上昇した年度にスライド調整率(0.4〜0.9%程度)を差し引いて年金の伸びを抑制する仕組みです(国民年金法第27条の3)。少子高齢化が進む中で年金財政を維持するために2004年に導入されました。2015年度に初めて発動し、近年は毎年発動しています。

✅ デフレ(物価下落)の年度は発動されず、名目額は下がりません

マクロ経済スライドは賃金・物価が上昇している年度のみ発動します。デフレの年は調整が停止され、年金の名目額は下がりません(名目下限保障)。調整しきれなかった分はキャリーオーバーとして翌年度以降に繰り越されます(2016年度〜)。

✅ 自分の年金がどう変わるかは毎年送られるねんきん定期便で確認できます

毎年誕生月に送られるねんきん定期便で、これまでの加入実績をもとに将来の年金見込み額を確認できます。マクロ経済スライドの影響を含む将来の年金額をより詳しく試算したい場合は、ねんきんネット(日本年金機構のウェブサービス)を利用するとシミュレーションができます。老後の資産計画の参考にしましょう。

根拠法令

国民年金法 第27条の3・第27条の5 e-Gov
マクロ経済スライドによる年金改定を規定。賃金・物価による改定率からスライド調整率(被保険者数の減少率+平均余命の伸び率)を差し引く。上限は改定率が0となる場合のキャリーオーバー規定あり。
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