概要
確定給付企業年金・厚生年金基金 解説
確定給付企業年金(DB)は企業が給付額をあらかじめ約束し、掛金は企業が拠出する退職年金制度です。厚生年金基金は厚生年金の一部代行機能を持ちますが、財政悪化により代行返上が進みました。確定拠出年金(DC)との違いは運用リスクの所在で、DBでは企業が運用リスクを負います。
確定給付企業年金(DB)と厚生年金基金は企業年金制度の2本柱。制度の仕組み・掛金・代行制度・設立要件が試験で問われます。
確定給付は企業が全額負担
厚生年金基金は移行済み
企業年金3種類の比較
計算ツール
確定給付企業年金(DB)の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 制度類型 | ①規約型(生命保険・信託銀行に運用委託) ②基金型(企業年金基金を設立) |
| 掛金負担 | 原則として事業主が負担(加入者拠出も規約で可能) |
| 給付水準 | あらかじめ規約で定められた確定した給付額を支給(運用リスクは事業主が負担) |
| 受給資格 | 加入期間20年以上で老齢給付金の受給権(規約で短縮可) |
厚生年金基金(厚年法第138条〜)e-Gov↗
| 代行制度 | 厚生年金の老齢厚生年金の一部(代行部分)を基金が代わりに支給する制度(上乗せ給付も可) |
| 新設禁止 | 2014年(平成26年)4月以降は新設禁止。解散・代行返上が相次いでいる |
| 代行返上 | 代行部分を国に返上して確定給付企業年金または確定拠出年金(DC)に移行できる |
| 設立要件(旧制度) | 単独設立:1,000人以上 連合設立:5,000人以上(制度廃止前の基準) |
DB・DC・厚年基金 比較
| 比較項目 | 確定給付(DB) | 確定拠出(DC) |
|---|---|---|
| 給付額 | 確定(約束された額) | 運用実績による(変動) |
| 運用リスク | 事業主が負担 | 加入者が負担 |
| ポータビリティ | 限定的 | 高い(個人別管理) |
試験対策
試験対策ポイント
- DBは給付額確定・運用リスクは事業主負担、DCは運用実績で変動・リスクは加入者
- 厚年基金の代行制度:基金が老齢厚生年金の一部を代わりに支給
- 厚年基金は2014年4月以降新設禁止
- DBの受給資格:加入期間原則20年以上
- 代行返上でDB・DCへの移行が可能
根拠法令:確定給付企業年金法(DB法)・厚生年金保険法第138条〜(厚生年金基金)・確定拠出年金法(DC法)
当事者視点
企業年金(DB・厚年基金)が気になる方へ
会社に確定給付企業年金(DB)や厚生年金基金がある場合、退職後の給付に大きく関わります。制度の概要と退職時の手続きを確認しておきましょう。
✅ DBは将来の受取額があらかじめ決まっています
確定給付企業年金(DB)は、加入期間や給与に基づいてあらかじめ受取額(給付額)が確定している制度です。運用リスクは事業主が負担するため、加入者は将来の年金額を事前に把握できます。退職時には年金規約で受給要件・金額を確認しましょう。
✅ 中途退職時は脱退一時金または年金として受け取れます
DBを途中で退職した場合、加入期間が短ければ脱退一時金として、一定期間以上であれば年金として受給できます。また他の企業年金やiDeCoへ資産を移換(ポータビリティ)できる場合もあります。退職時に担当部署へ必ず確認しましょう。
✅ 厚生年金基金は2014年4月以降新設禁止です
厚生年金基金は財政問題から2014年4月以降の新設が禁止されています。既存の基金も多くが解散・代行返上済みです。基金に加入中の方は基金からの通知を確認し、解散時には個別の対応(DBへの移行等)が必要になります。
法令
根拠法令
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