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雇用保険 資格喪失・離職区分 解説

雇保法第23条・第24条・第33条

雇用保険の資格喪失届は、離職・死亡・適用除外・65歳到達などの理由で被保険者でなくなった場合に事業主が提出します。離職理由コードにより特定受給資格者・特定理由離職者の判定が変わり、給付制限の有無と所定給付日数が大きく異なります。不正な離職理由記載は不正受給の一因となります。

14日以内に届出 離職区分1A〜4D 正当な理由で区分変更

資格喪失届の手続き

雇保法第7条・第8条e-Gov↗

事業主は、被保険者が被保険者でなくなった(退職・死亡・適用除外等)翌日から起算して10日以内に、
ハローワークに雇用保険被保険者資格喪失届を提出しなければならない。
離職の場合は離職証明書(離職票の発行元書類)も添付する。
資格喪失の原因喪失日
退職(任意・解雇)退職した日の翌日
死亡死亡した日の翌日
適用除外事由に該当(週20時間未満等)該当した日の翌日
65歳到達(高年齢被保険者へ移行)65歳の誕生日の前日

離職区分と給付制限

特定受給資格者
倒産・解雇等により、再就職の準備をする時間的余裕なく離職した者

給付制限:なし
所定給付日数:手厚い(加算あり)
特定理由離職者
正当な理由のある自己都合退職(体調不良・家族介護等)

給付制限:なし(Ⅰ型)またはあり(Ⅱ型)
所定給付日数:一般受給資格者と同じ(Ⅱ型)
一般受給資格者
正当な理由のない自己都合退職

給付制限:1か月(正当な理由なし)
※5年間で2回目以降は3か月
所定給付日数:標準

特定受給資格者の主な要件(雇保法第23条第1項)e-Gov↗

区分具体的事由
倒産・事業縮小事業主が倒産(破産・特別清算等)した、または大量雇用変動届出の対象となる事業所縮小
解雇解雇(自己の責めに帰すべき重大な理由による解雇を除く)
雇止め有期契約の雇止め(3年以上継続雇用で更新なし、または更新明示後の雇止め)
労働条件の著しい低下賃金が85%未満に低下・労働契約内容と実態の相違等
ハラスメント上司・同僚等からのハラスメントにより離職

特定理由離職者の主な要件(雇保法第23条第2項)e-Gov↗

Ⅰ型(給付制限なし・給付日数加算)Ⅱ型(給付制限なし・給付日数は一般と同じ)
・有期契約期間満了(本人が更新を希望したが更新されなかった) ・体力の不足・疾病による離職
・家族の看護・介護による離職
・事業所移転による通勤困難
・育児による離職(保育所入所不可等)
・配偶者の転勤による離職

給付制限の詳細(雇保法第33条)e-Gov↗

自己都合退職の給付制限

正当な理由のない自己都合退職の場合、受給資格の決定日から1か月間(待期7日間経過後から)は基本手当が支給されない。
ただし、過去5年間に同様の給付制限を2回を超えて受けた場合は3か月間

※2025年(令和7年)4月施行改正により、従来の「3か月」が「1か月」に短縮された(通常の自己都合退職の場合)。
区分待期給付制限
特定受給資格者・特定理由離職者Ⅰ型7日なし
特定理由離職者Ⅱ型7日なし
一般受給資格者(自己都合)7日1か月(5年で2回超:3か月)
正当な理由のある自己都合(特定理由外)7日なし(認定を要する)

試験対策ポイント

1. 特定受給資格者 vs 特定理由離職者

特定受給資格者:「会社都合」に近い(倒産・解雇)→ 給付日数も手厚い
特定理由離職者Ⅰ型:有期契約満了(本人希望更新なし)→ 給付日数は特定受給と同じ
特定理由離職者Ⅱ型:正当理由自己都合 → 給付日数は一般と同じ、給付制限なし

2. 給付制限の期間(改正注意)

2025年4月改正後:通常の自己都合 → 1か月(旧:3か月)
5年で2回を超えて繰り返す場合は3か月のまま変更なし。

3. 資格喪失届の期限

被保険者でなくなった翌日から10日以内。離職証明書も同時提出が原則。

会社の都合で辞めることになったあなたへ

会社都合や正当な理由での離職は「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当し、通常より有利な条件で失業給付を受けられます。自分の状況を正しく把握しましょう。

✅ 特定受給資格者は給付制限(待期)がありません

解雇や倒産など会社都合による離職は特定受給資格者に該当し、7日間の待期期間が終わればすぐに失業給付を受けられます(自己都合の給付制限2か月なし)。ハローワークでの手続き時に正確な離職理由を伝えることが重要です。

✅ 所定給付日数も長くなります

特定受給資格者・特定理由離職者は、同じ被保険者期間でも一般離職者より所定給付日数が長く設定されています。年齢・被保険者期間によって90〜330日の範囲で決まります。自分の給付日数を事前に確認しておきましょう。

✅ 自己都合でも正当な理由があれば特定理由離職者になれます

体調不良・家族の介護・通勤困難などやむを得ない事情による自己都合退職は「特定理由離職者」に該当し、給付制限が免除される場合があります。離職票の退職理由欄に正確な事情を記載し、必要であれば証明書類をハローワークに提出しましょう。

根拠法令

雇用保険法 第7条・第13条 e-Gov
被保険者資格喪失の届出義務(離職日翌日から10日以内)と離職区分(特定受給資格者・特定理由離職者・一般離職者)の判定方法を規定。離職区分により被保険者期間要件・給付日数・給付制限が変わる。
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