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住居確保給付金 解説

生活困窮者自立支援法 第13条
離職・廃業等により住宅を失った、または失うおそれのある方に家賃相当額を給付(返済不要)し、 住まいの確保と再就職を支援する制度です。生活保護の手前に位置する「第2のセーフティネット」として 生活困窮者自立支援法に基づき市区町村が実施します。
家賃の2/3(上限あり) 離職者・休業者が対象 最長9ヶ月の支給

制度の位置づけ(セーフティネットの構造)

第1層
雇用保険
失業給付など
第2層 ←ここ
生活困窮者
自立支援制度
住居確保給付金など
第3層
生活保護
最後のセーフティネット

根拠法令:生活困窮者自立支援法第13条(e-Gov↗) /実施主体:福祉事務所設置自治体(都道府県・市・特別区等)

対象者要件

以下をすべて満たす主たる生計維持者が対象です。

要件内容
離職・廃業 離職・廃業後2年以内(やむを得ない事情がある場合は最長4年)
収入減少 個人の責任・都合によらず給与等が離職・廃業と同程度まで減少した者も対象
住宅状況 住宅を失った、または家賃が払えず失うおそれがある
求職意思 誠実かつ熱心に求職活動(または自立活動)を行う意思がある

支給要件(3つすべて必要)

① 収入要件

世帯の月収合計が「基準額+家賃上限額」以下であること。

世帯人数基準額(目安)収入と支給額の関係
1人約84,000円 月収≦基準額:家賃上限額を満額支給
基準額<月収≦判定額:支給額=実家賃+基準額-月収
月収>判定額:支給なし
2人約130,000円
3人約172,000円
4人約214,000円

※基準額=市町村民税の均等割が非課税となる額の1/12。市区町村により異なる。

② 資産要件

世帯人数預貯金上限額
1人504,000円(基準額×6か月分・上限100万円)
2人780,000円
3人以上1,000,000円

③ 求職活動要件(就職を目指す場合)

頻度活動内容
月4回以上自立相談支援機関の担当者との面接
月2回以上公共職業安定所(ハローワーク)への来所・求職活動
週1回以上求人への応募または面接

※自営業者など就職活動が困難な場合は、自立活動(経営相談・訓練等)での代替が認められる場合あり。

支給内容

項目内容
支給額 実際の家賃額(上限:生活保護の住宅扶助基準額)
上限額の例(東京・単身) 53,700円(市部)〜 69,800円(23区)
上限額の例(東京・2人世帯) 64,000円〜 75,000円
支払先 家主へ直接支払い(申請者本人への現金支給ではない)
支給期間 原則3か月(延長×2回で最長9か月
返済義務 返済不要(給付金であり貸付ではない)
試験ポイント:支給は本人ではなく家主へ直接支払われる。「本人に現金で支給される」とする記述は誤り。

申請方法

申請の流れ

1
自立相談支援機関へ相談
お住まいの市区町村の自立相談支援機関(自治体の福祉窓口等)に来所または電話で相談。
2
申請書類の提出
必要書類を持参・提出。要件確認のうえ受理される。
3
要件審査・決定
収入・資産・求職活動意思を確認のうえ支給の可否が決定される。
4
家主へ直接支給開始
決定後、家主の口座へ家賃相当額が振り込まれる。受給中は月4回の面談・月2回のハローワーク来所が必要。

申請に必要な主な書類

書類の種類具体例
本人確認書類 運転免許証・マイナンバーカード・パスポート等(顔写真付き)
離職・廃業の証明 離職票・雇用保険受給資格者証・廃業届の写し等
収入確認書類 給与明細・公的給付金の受給証明書等(直近の月収がわかるもの)
資産確認書類 銀行通帳の写し等(世帯全員分の預貯金残高がわかるもの)
賃貸契約関係書類 賃貸借契約書・家賃の領収書等

※市区町村により追加書類を求める場合があります。事前に窓口へ確認することを推奨します。
※窓口検索:厚生労働省「申請・相談窓口」↗

生活困窮者自立支援法の事業体系

住居確保給付金は「必須事業」の一つ。

区分事業名内容
必須事業 自立相談支援事業 生活困窮者の相談・支援計画作成・関係機関との連絡調整
住居確保給付金 家賃相当額を給付(最長9か月)
任意事業 就労準備支援事業 就労に向けた基礎能力形成・生活習慣の改善支援
家計改善支援事業 家計の見直し・債務整理支援
就労訓練事業(中間的就労) 直ちに一般就労が困難な者への就労機会の提供
子どもの学習・生活支援事業 生活困窮家庭の子どもへの学習支援
一時生活支援事業 住居のない者への宿泊場所・食事の提供

試験対策ポイント

① 根拠法令は「生活困窮者自立支援法第13条」

生活保護法ではない。「第2のセーフティネット」として生活保護の手前に位置する制度。 実施主体は福祉事務所設置自治体(都道府県・市・特別区等)。

② 支給期間は「原則3か月・最長9か月」

延長は2回まで可能。「最長6か月」「延長1回まで」とする誤りに注意。 延長には引き続き求職活動要件を満たすことが必要。

③ 支払先は「家主」であり本人ではない

申請者本人への現金支給ではなく、家主(賃貸人)へ直接振込される。 生活保護の住宅扶助も同様に家主払いが原則。

④ 住居確保給付金は「必須事業」

自立相談支援事業とともに必須事業。就労準備・家計改善等は任意事業。 「すべての事業が必須」「住居確保給付金は任意」とする記述は誤り。

⑤ 返済不要の「給付」

生活福祉資金(緊急小口資金等)は貸付であり返済が必要。 住居確保給付金は給付であり返済不要。混同しやすいため注意。

家賃が払えず住まいを失いそうなあなたへ(住居確保給付金)

離職・廃業などで収入が減り、家賃の支払いが困難になった場合は住居確保給付金を申請できる場合があります。返済不要の給付金です。

✅ 離職・廃業後2年以内に申請できます

住居確保給付金は離職・廃業後2年以内(やむを得ない事情がある場合は最長4年)の方が対象です(生活困窮者自立支援法第13条)。また収入が大幅に減少した在職者も対象になる場合があります。申請先はお住まいの市区町村の自立相談支援機関(福祉事務所等)です。まずは電話で相談してみましょう。

✅ 給付金は本人ではなく家主へ直接支払われます

支給された給付金は申請者本人ではなく、家主(大家)の口座に直接振り込まれます。支給額は実際の家賃額(生活保護の住宅扶助基準額が上限)で、返済不要の給付金です。支給期間は原則3ヶ月(延長2回で最長9ヶ月)です。雇用保険(第1のセーフティネット)の給付が終了した後も使える「第2のセーフティネット」として活用できます。

✅ 受給中は求職活動の継続が必要です

住居確保給付金の受給中は、月4回の担当者面談・月2回のハローワーク来所・週1回の求人応募等の求職活動を続ける必要があります。就職が決まれば給付は終了しますが、安定した生活再建の足がかりになります。収入・資産要件の確認書類(通帳の写し等)も必要ですので、申請前に窓口で必要書類を確認しましょう。

根拠法令

生活困窮者自立支援法 第13条 e-Gov
離職・廃業等による住居喪失リスクのある者に賃金の2/3(上限あり)を最長9ヶ月支給する住居確保給付金を規定。2020年の特例拡充で休業による収入減少者も対象に。
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