概要
療養(補償)給付 解説
労災法第13条・第22条(業務・通勤災害)業務災害・通勤災害による傷病の治療費を給付する制度です。労災指定医療機関での治療は現物給付(自己負担なし)、それ以外では療養費の支給を受けます。
療養補償給付は業務災害による傷病の治療費を労災保険が負担する給付です(労災法第13条)。労災指定病院での現物給付(療養の給付)が原則で、費用負担はゼロです。労災指定外の医療機関を受診した場合は療養の費用として実費相当額を支給します。健康保険は業務上傷病には使用できません(健保法第55条)。
現物給付が原則
指定医療機関は無料
費用請求は事業主経由
計算ツール
給付の種類と内容
| 区分 | 内容 | 自己負担 |
|---|---|---|
| 指定医療機関での療養 | 診察・薬剤・手術・入院・看護・移送など必要な療養全般 | 0円 |
| 指定外医療機関での療養 | 立替払い後に療養費として支給 | 一時立替 |
制度のポイント(試験頻出)
給付の名称と根拠
| 名称 | 災害の種類 | 根拠条文 |
|---|---|---|
| 療養補償給付 | 業務災害 | 第13条 |
| 療養給付 | 通勤災害 | 第22条 |
※ 通勤災害の療養給付には初診時200円の一部負担金がある(入院は不要)。業務災害の療養補償給付は一部負担なし。
療養の範囲(第13条第2項)
- 診察
- 薬剤または治療材料の支給
- 処置・手術その他の治療
- 居宅における療養上の管理及び世話
- 病院・診療所への入院及び看護
- 移送
打切補償・療養の打ち切り
- 療養開始後3年を経過しても症状が治らない場合:使用者は1200日分の打切補償を支払うことで解雇できる(労基法第81条)
- 療養補償給付受給中は原則解雇禁止(労基法第19条)
時効
- 療養補償給付の請求権の時効:2年(療養の費用を支出した日の翌日から)
試験対策
試験対策ポイント
- 療養(補償)給付:業務上・通勤による傷病の療養に要する費用を支給(現物給付が原則)
- 労災指定病院での受診は現物給付(窓口負担なし)。指定外は療養費払い(立替払いし後で精算)
- 療養の給付:診察・薬剤・処置・手術・入院・看護・移送等が対象
- 療養補償給付と療養給付の違い:業務災害は「療養補償給付」、通勤災害は「療養給付」
- 傷病が治癒するまで(症状固定まで)給付が続く。打ち切りはない
当事者視点
労働災害でケガ・病気になったあなたへ
療養(補償)給付の仕組みと、医療費の窓口負担をなくす方法を確認しましょう。
✅ 労災指定病院を受診すれば医療費の窓口負担はゼロです
業務上・通勤途上の災害で怪我や病気をした場合、労災指定病院であれば 医療費を全額労災保険が負担します(窓口での支払いは不要)。 健康保険を使って受診した場合は後から労災に切り替えることができます。
✅ 指定病院以外でも立替払い後に費用を請求できます
労災指定のない病院で受診した場合は、一旦自己負担して後から労働基準監督署へ 療養の費用請求を行うことで全額支払いを受けることができます。 領収書は必ず保管しておいてください。
✅ 症状が固定するまで療養給付は続きます。打ち切りを強制されたら相談を
療養(補償)給付は傷病が「治癒(症状固定)」するまで継続されます。 会社や保険会社から「もう治ったので給付を打ち切る」と言われても、 医師が治癒を認めていない場合は拒否できます。疑問があれば労働基準監督署に相談してください。
法令
根拠法令
労働者災害補償保険法 第13条・第22条
e-Gov
業務上の傷病に対する療養(補償)給付(現物給付)と通勤災害の療養給付(200円の自己負担あり)を規定。指定医療機関は無償提供、指定外は立替払い後請求。
業務上の傷病に対する療養(補償)給付(現物給付)と通勤災害の療養給付(200円の自己負担あり)を規定。指定医療機関は無償提供、指定外は立替払い後請求。
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